建築随想

戸田英二 建築家

2025-09-01から1ヶ月間の記事一覧

日本人の先祖を魅了した漢字へのこだわり

古代の人間たちが、動物や植物たちだけでなく岩や泉など、現実環境の中で彼らが感じ取った〈まとまり〉のあるものを「擬人」化し、彼らの会話の中に取り込んでいった存在を、スピリット(spirit)と呼ぶとすると、それらは古代日本人たちの自然と対話する能…

日本独自の“言語”

豊かな生態系が続いた古代日本の人々は、自然環境の中に生まれる膨大な量の〈意味ある振る舞い〉に遭遇し、それらとの関係性を引き続き発達させていきました。1万年以上にわたる縄文時代の間、人々の脳にはそれだけ大量に、継続的にトレーニング用のデータが…

豊かな生態系の中で熟成する言語

包容力ある、創造性豊かな沃野をもつ言葉である「やまとことば」は、弥生時代の始まりに、農耕技術とともに朝鮮半島からもたらされたもの*01ではなく、それよりももっと古くから日本列島で話されていた言葉だったようです。遺伝学者の斎藤成也さんが推察す…

日本語の起源

漢字が伝来する前からあった日本語である「やまとことば」は、日本文学者の中西進さんの言葉*01を借りれば、包容力ある、創造性豊かな沃野をもつ言葉として発展してきたものでした。そこに4~5世紀頃、日本列島に最初の“文字”である「漢字」がもたらされま…